街に帰るタイミングで、息抜きがてら、酒場でバイトした。
店では、アイビスとルナが冒険へ出発する準備をしていた。
二人は、明日から遺跡に向かうのだそうだ。
そこに、入り口に顔をぶつけながら、アーロンが入ってきた。
3人の話を聞いていると、現れたのはドミナ。
ドミナは、動物をもふもふするのが大好きな、もふり魔なのだそうだ。
ウチの猫たちはちょっと人見知りの気があるので、今度店に連れて行った時には、徐々に慣れてから、とお願いした。
またこの日は、懐かしい顔にも出会った。
続いて入ってきたのは、チシカ!
かれこれ、10年近くあってなかったので、驚いてしまった。
元気そうで、なにより。
詳しくはしらないのだけど、その後入ってきたウメノキと、アイビス、アーロン、ドミナ、ルナ達はどうやら何かしら因縁があるようで、特にウメノキとアイビスとはなんともいえない、険悪な雰囲気だった。
さらにその後入ってきたエスペランサも、何かしら関係があるみたい。
そうそう、エスペランサには、仕事ぶりが丁寧だと褒めてもらったんだ。
長いこと酒場でバイトしてきたけど、あんなに褒めてもらったのは初めて。
とても、とても嬉しかった。
酒場という場所がどういう所なのか決められるのは、俺のような店員でも、オヤジでもない。
どういう場所かを決めるのは、お客さんなんだ。
店員は、そこにいて、仕事をするしかない。
…でもそういうの、俺は結構嫌いじゃあないみたいだ。
★GalaMate ⇒ ★アイビス...★ルナ...★アーロン,,,★チシカ...★ドミナ...★ウメノキ...★エスペランサ...
確か、酒場でバイトをするようになったのも、それがきっかけだったように思う。
その日も、前日の夜に大盛り上がりして、久しぶりにバイトに入りたいと思った。
しかし、バイトに入って愕然とした。
客があり得ないほど少ない。
ここは天下の「冒険者達の酒場」じゃなかったのか!
昨日と同じ場所とは思えなかった。
寂しげな店の空気に、カウンターでしょんぼりしていると、お客さんが注文をしてくれた。
旅の戦士で、無類の酒好き、ジャガー。
バーボンを飲んでいたようだったので、いつも客に勧めている、ウイスキーのトマトジュース割りをジャガーにも勧めた。
何杯でもいけそうなほどに美味しい、と言ってくれたときは、本当に嬉しかった。
自信はあるけれど、変わり種だから、この瞬間はいつも緊張する。
ジャガーの、「本業で仕事の成果を伝える時に似ているのでは」という言葉は、まさしくその通りだった。
今回はカウンター越しの出会いだったから、俺の方が酒を飲めなかったのが少しだけ残念。
次は、ジャガーのおすすめで乾杯したいな。
★GalaMate ⇒ ★ジャガー...
「新メニュー!オヤジ特製パフェ!」
あのオヤジが、見かけによらず甘いものに強くこだわりを持っているのを俺は知っている。
時間も遅かったし、こんな時間に食べるものでもないだろう…。
しかし、気になる。いや、美味いに違いない…。
そんな風に悩んでいると、横のカウンター席から、モカパフェが滑り込んできた。
パフェをくれたのは、ヴェンジェンス。
隣に、注文したパフェを食べる前に寝てしまった客がいたから、溶ける前に俺にくれたんだそうだ。
それを知らずに俺はそのパフェを食べてしまったので、空になった容器の傍に代金を置いておいた。
久しぶりに食べたパフェは、本当に美味しかった。
★GalaMate ⇒ ★ヴェンジェンス...
大きな仕事が一段落ついたので、久しぶりに酒場でバイトに入らせてもらった。
カウンターに立っていると、なかなか減らないグラスに目が行く。
そのウイスキーフロートを飲んでいたのは、レリアン。
俺がバイトで本業がある、など話していると、ロックがやってきた。
酒の肴に、2人で俺に「YES」「NO」で答えられる質問をして本業を当てる、というゲームをした。
レリアンの答えは「探偵」、ロックの答えは「何でも屋」。
冒険はするけれど追い求めるのはロマンじゃない、と言われたのが妙にしっくりと来た。
依頼によっては何でもするような曖昧な職だし、当てるのは難しいのではと思っていたから、少々ビックリしたよ。
探偵紛いの依頼を受けることもあるし、レリアンもなかなか惜しい回答だった。
2人の帰り際、自己紹介をしたら、なんとロックはウチの事務所の名を覚えていたらしい。
…ウチも、なかなか名が通ってきたのかな?
ロックから、孤児院の失踪騒ぎに関する依頼を紹介してもらった。
巷でも徐々に話題になってきているようだし、暫くはこの件について動いてみようと思う。
★GalaMate⇒★レリアン...★ロック...
仕事終わり、酒場で深夜にまったりしていると、突然キティが窓から飛び込んできた。
続いて、トランプタワーの崩れる音、マドロックの叫び声が酒場に響く。
…やれやれ、今夜の酒場は一段と賑やかだったね。
マドロックは、トランプタワーを完成させたら銀貨一枚、という賭けをしていたんだそうだ。
酒場でそんなことをするなんて分が悪いとしか思えないけど、マドロックは分が悪い方に賭けるのが好きらしい。
その気持ちはなんとなく、分かる気がした。
その後、キティとマドロックが賭けをすることに。
仕切りを任されてしまったので、どちらか分からない麦茶とめんつゆを注文して、俺が選んだグラスの中身はどちらか、という賭けにした。
キティは麦茶を飲む方に、マドロックはめんつゆを飲む方に賭けた。
結果、俺が飲んだグラスの中身は麦茶。
負けたマドロックは、次の賭けに勝つまでキティの下僕になってしまった。
俺の選んだグラスで下僕が生まれてしまうなんて、ちょっと罪悪感。
次の賭けには、俺も賭ける側で参加したいな。
★GalaMate⇒★キティ...★マドロック...