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【がぁらないとシネマ】の住人、アルゼットの日記。
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広告が出てきてしまったので、居候の家から拾ってきたバトンでも回答して追っ払おうそうしよう。

全く同じものを以前書いたことがある気がするけど気にしない方向で。


もうあの蒸留所へ足を運ぶのも、何度目になっただろうか。

その日も、静謐なあの建物の空気に触れるだけで帰ることになる、はずだった。




ジャガーからの依頼でドワーフの谷の火酒を探すこと3か月。

谷にある蒸留所を見つけたはいいものの、何度尋ねても、全く誰とも出会わない。

手入れも行き届いており、廃工場という佇まいではなかったが、ジャガーを随分待たせてしまっていることもあり、いい加減別の場所を当たろうと決めた。




最後に、綺麗な色をしていたポットスチルを眺めて帰ろう…。

そう思った時、入り口の扉が開いた。




現れたのは、フェルゼンというドワーフだった。

火酒を探していることを告げると、フェルゼンは一杯の火酒を御馳走してくれた。

探し求めていた、ドワーフの火酒。

綺麗な琥珀色をしたそれは、しっかりとした飲みごたえを持ちながらも、繊細で深みのある、素晴らしい味だった。

本来であれば、谷を出ることはないその酒を、フェルゼンは快く譲ってくれた。




フェルゼンは穏やかで、短い時間の語らいであっても俺を見通していたような、不思議なドワーフだった。

街を訪ねてきてくれた時には、今度は俺が故郷の酒を振る舞う約束をした。

口に合うと、嬉しいのだけれど。




ジャガーには、胸を張って納めることのできる酒が手に入った。

感想を聞くのが楽しみだ。
ジャガーから引き受けた、ドワーフの谷での酒の仕入れが難航している。

街に帰るタイミングで、息抜きがてら、酒場でバイトした。


店では、アイビスとルナが冒険へ出発する準備をしていた。

二人は、明日から遺跡に向かうのだそうだ。

そこに、入り口に顔をぶつけながら、アーロンが入ってきた。

3人の話を聞いていると、現れたのはドミナ。

ドミナは、動物をもふもふするのが大好きな、もふり魔なのだそうだ。

ウチの猫たちはちょっと人見知りの気があるので、今度店に連れて行った時には、徐々に慣れてから、とお願いした。



またこの日は、懐かしい顔にも出会った。

続いて入ってきたのは、チシカ!

かれこれ、10年近くあってなかったので、驚いてしまった。

元気そうで、なにより。


詳しくはしらないのだけど、その後入ってきたウメノキと、アイビス、アーロン、ドミナ、ルナ達はどうやら何かしら因縁があるようで、特にウメノキとアイビスとはなんともいえない、険悪な雰囲気だった。

さらにその後入ってきたエスペランサも、何かしら関係があるみたい。


そうそう、エスペランサには、仕事ぶりが丁寧だと褒めてもらったんだ。

長いこと酒場でバイトしてきたけど、あんなに褒めてもらったのは初めて。

とても、とても嬉しかった。


酒場という場所がどういう所なのか決められるのは、俺のような店員でも、オヤジでもない。

どういう場所かを決めるのは、お客さんなんだ。

店員は、そこにいて、仕事をするしかない。


…でもそういうの、俺は結構嫌いじゃあないみたいだ。


★GalaMate ⇒ ★アイビス...★ルナ...★アーロン,,,★チシカ...★ドミナ...★ウメノキ...★エスペランサ...
酒場の雰囲気っていうものは素敵なもので、隣に座っている人が何に喜んでいるのか分からなくて、一緒になって騒ぐことができる。

確か、酒場でバイトをするようになったのも、それがきっかけだったように思う。


その日も、前日の夜に大盛り上がりして、久しぶりにバイトに入りたいと思った。

しかし、バイトに入って愕然とした。

客があり得ないほど少ない。

ここは天下の「冒険者達の酒場」じゃなかったのか!

昨日と同じ場所とは思えなかった。


寂しげな店の空気に、カウンターでしょんぼりしていると、お客さんが注文をしてくれた。

旅の戦士で、無類の酒好き、ジャガー。

バーボンを飲んでいたようだったので、いつも客に勧めている、ウイスキーのトマトジュース割りをジャガーにも勧めた。

何杯でもいけそうなほどに美味しい、と言ってくれたときは、本当に嬉しかった。

自信はあるけれど、変わり種だから、この瞬間はいつも緊張する。

ジャガーの、「本業で仕事の成果を伝える時に似ているのでは」という言葉は、まさしくその通りだった。


今回はカウンター越しの出会いだったから、俺の方が酒を飲めなかったのが少しだけ残念。

次は、ジャガーのおすすめで乾杯したいな。



★GalaMate ⇒ ★ジャガー...
仕事帰りに酒場に寄ると、とんでもない張り紙を見つけてしまった。


「新メニュー!オヤジ特製パフェ!」


あのオヤジが、見かけによらず甘いものに強くこだわりを持っているのを俺は知っている。

時間も遅かったし、こんな時間に食べるものでもないだろう…。

しかし、気になる。いや、美味いに違いない…。

そんな風に悩んでいると、横のカウンター席から、モカパフェが滑り込んできた。


パフェをくれたのは、ヴェンジェンス。

隣に、注文したパフェを食べる前に寝てしまった客がいたから、溶ける前に俺にくれたんだそうだ。

それを知らずに俺はそのパフェを食べてしまったので、空になった容器の傍に代金を置いておいた。


久しぶりに食べたパフェは、本当に美味しかった。



★GalaMate ⇒ ★ヴェンジェンス...
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